自動二輪車の改造

 

今まで当社で行ってきた自動二輪車の強度検討書の作成は、サイドカー、トライクはカテ違いとなりますので、それらを除くと、フレームの延長やネック角度の変更、スイングアームの延長や、エンジン載せ替え、などなど・・・。

比較的簡単なものであれば、ユーザー様に算出方法をお教えして、ご自身で車検取得していただいたりしたことも何度もありました。

 

上記のうち、比較的容易なものはエンジンの載せ替えでしょうか?

例えば、YAMAHA  SRX400→SRX600のエンジンへの換装などでは、ほとんど計算がありませんでした。(書類を作成したのは初期型ですので、現行はわかりませんが・・・)

まず、順に考えていきますと、

改造によって著しい寸法の変更や重量増はあるか?

寸法変更は無し、エンジン自体の重量もほぼ同じで、補器としてオイルクーラーの分が追加となったくらいです。

著しい出力の違いはあるか?

多分大した違いは無いだろうけど、出力が増大したのであれば動力伝達装置の強度検討を作成すれば・・・・。

あとはホイールベースも変わって無ければ何も変わっていないため、他の部分で計算のしようが無いんです。

 

では、動力伝達装置の強度検討書でも・・・と考えて主要諸元を見てみたのですが、スプロケットの歯数(二次減速比)こそ違えどチェーンのサイズまで同一のものであることが判明、せっかく諸元があるのであれば、スプロケットはSRX600 のものを使用したため、強度検討書省略、チェーンは 400 も 600 も同じとなっているため、これも強度検討書省略。

結果、主要諸元表の添付だけで、あとは1号様式、2号様式 に必要事項を記入して換装した状態の原動機型式の見えるエンジンの写真や全体写真を添付して終了です。

勿論、動力伝達装置の強度検討書 という名の書類を一枚付け、強度検討書を省略した正当な理由を記入しただけです。

 

このように簡単な載せ替えもある反面、元が違う車両のエンジンをボアアップなどで排気量を増やして換装した場合などは、その状態によっては動力伝達装置のすべての部分に関して強度検討書の提出を求められる場合もあります。

比較的簡単な方法としては、ドナーとなったエンジンを積んでいた車両に純正として取り付けられていたスプロケットやチェーンを使用することで、伝達装置の強度検討は省略することが出来ます。

スプロケットと書いたのですが、これはスプロケットは本来ファイナルギア比の変更ですので、構造変更には該当しませんが、チェーンとの適合性もあるため記しました。

トランスミッションに関しましては、ハーレーなどを除き殆どの車両の場合、エンジンとミッションは一体で形成されていますので割愛しております。

 

では、フレームや緩衝装置などについてはどうなのか?

 

以降、「車枠について」と、「緩衝装置について」のこうで解説していこうと思います。

 

 

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