車枠及び車体用

 

車枠及び車体用の強度検討書を作成するにあたって必要となる公式について解説します。

 

モノコック自動車の車枠強度の計算方法

モノコック自動車の車枠強度検討は、計算では難しい部分はありませんが、ストレインゲージ(歪みゲージ)という測定装置を取り付けて、その各部のひずみを測定する必要があります。

モノコック上部投影図の青丸部分はフロア部分を示します

上図はモノコックボディーの車両のひずみゲージの取り付け部分を図に記したものですが、この車両の例は箱型からステーションワゴン形状に変更した場合と仮定したものであるため、客室骨格周りと後部を中心にひずみゲージを取り付けられていますが、ストレッチリムジンなどのように車両中央部を切開、延長した場合などは、延長部分にひずみゲージをとりつけて、その改造部分の計測もしなければなりません。

図の車両のように、一般的に自動車の外観は左右対称となるため、ひずみゲージの取付部分は片側のみとなっていますが、ドアの開口などの問題で、左右の形状が異なる場合は、両側の測定もしくは、明らかに強度的に不利な方向の測定を行うことによってひずみゲージの取付個数を少なくする事ができます。

また、モノコックボディーの場合、その場所により使用される材質が異なる場合があり、その場合は測定箇所の材質を各測定箇所ごとに記録し、材質ごとの強度の検討をすることが必要となります。

更に通常ひずみゲージで測定された値は、0.000***等のように小数点以下の数値が多くなるため、マイクロひずみの単位で記入する事とし、これは106を測定値に乗じた値を使用します。

個人で自前の計測機器を用いて測定を行うケースはあまりないと思いますが、測定される機関によってはすでにマイクロ歪み値で測定値を提示される場合もあるため、確認をとることを忘れないようにしてください。

算出で必要となる公式は

 \sigma = \varepsilon \times E

ε はひずみ、E は材料のヤング率 となります。

σ が算出されれば、あとは 強度検討書を作成するための考察 ~ で何度も解説しておりますので、材料の引張強度と降伏点より、破壊安全率と降伏安全率の2つを算出してください。

但し、車枠には上下振動加速度の係数 2.5 が安全率算出の際に必ず必要となりますので、応力 σ に係数2.5を乗じて安全率を算出してください。

当社では、このようなひな形 を作成して使用しております。

梯子型フレーム(ラダーフレーム)の車枠強度の計算方法

只今、執筆中です。

今しばらくお待ちください。

 

 

注意 いずれの計算式も、この一種類しか公式が無いわけではありません。

また、この公式については、自動車用として簡略化されている部分が存在したり、自動車用としてのみ使用されている係数なども含まれておりますので、他の用途として使用される場合は入念な検討を行ってください。

 

 

 

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