多目的トレーラの要点

 

多目的トレーラの製作

 

多目的トレーラは、前述のボートトレーラとは違い、明確な荷台を持っています。

多目的トレーラに於いて積載する荷物が限られていて、積載重量の配分が明確な場合は、その荷重に合わせたフレームの配置をすることが望ましいですが、多目的トレーラーの名前通り、様々な形状の積載物を想定する場合は、荷台部分の全域に於いて同様の強度を有するように設計し、積載時にその積載方法によって車輌の疲労を軽減する方法をとることとなります。

ボートトレーラのクロスメンバーに当たる部分は多目的トレーラーの場合、「桁」と呼ばれることが多く、その桁の数を増やすことにより、荷台はもちろんひいては車枠自体の強度を増すことができますが、それは同時に重量をも増加させることとなり、積載の減少などに繋がる可能性も発生します。

多目的トレーラの場合、通常荷台の上面には、床板やコンパネなどの木材や、縞板や鋼板などの金属材を使用しますが、規格物の板材は3×6や4×8などの寸法となっておりますので、その積載されることが想定される積載物の荷重の掛かり方や床材の材質などを考慮して決めることが一般的で、3×6材の場合は幅が約 914 mm前後、長さが 1829 mm前後のため、その想定される積載重量により桁間の幅を 304 mmや 457 mmなどから選択するのが一般的となります。

4×8材の場合は幅が約 1219 mm、長さが 2438 mmとなるため、304 mm、または 405 mmなどから桁間の幅を選択します。

機械製品の様に重量があり、接地部分が4箇所や6箇所などの足によって支えられているものは、その重量を部分的に支えることとなり、掛かる荷重の位置も常に一定ではないため、そのような積載物を積載する機会の多い場合は、鋼板製の床板で桁間の距離は短めに取るのが常識となっております。

また、多目的トレーラは通常、上部から見た場合、荷台が四角形状になる場合がほとんどで、荷台の輪郭を形成する四角部分の構成材も車枠として強度の算出をすることができます。

そのため荷台部分の構成材で強度が担保できているのであれば、連結中心から荷台部分を連結している連結棒の部分を荷台全域に渡す必要がないため、重量も軽減することができます。

多目的トレーラの場合で積載物が限定されないものの場合は、なるべく荷台の高さを低くした方が低重心化を図ることができ、走行安定性を向上させることができます。

フレーム構成材中、連結棒となる部分の前側突出量はけん引する車輌の全幅の1/2以上にすると、転回時のけん引車とトレーラーの接触事故を少なくすることができる他、実際の最小回転半径をも小さくすることができます。

 

お取扱商品 お役立ちツール  ページに、多目的トレーラの一般的な図面をアップロードしておきますので、こちらも御覧ください。

また、当社で開発しておりました 積載量 2300㎏ 、荷台内寸 長さ 5,500 mm × 幅 1,990 mm の荷台が完全フラットとなる車載専用のトレーラの図面もアップする予定でおりますので、どうぞご期待ください。

 

 

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